小学生の3人に1人に起こっているランドセル症候群とは?
小学校の入学式を迎えて授業が始まるようになると、時間割に合わせて教科書やノート、副教材などを持っていくことになり、学年が上がるにつれて学校へ持って行く荷物がだんだんと増えていきます。
脱ゆとり教育によって教科書のページ数も増えたことや、ICT教育が進んできたこともあり、教科書だけではなくタブレット端末などもランドセルに入れて持ち運ぶことになるなど、親世代とは比べ物にならないほど荷物の量が増えています。
体の不調が起こるランドセル症候群とは?
小学生が毎日持ち帰りしている荷物の量はとても多く、高学年になるほど副教材などの荷物も増えていきます。
地域の小学校によって違いはありますが、基本的に低学年のときから3kg以上の重さがあり、高学年にもなるとるランドセルを背負いながら通学することになります。
「ランドセル症候群」とは、お子さんの身体に合わない大きさや重さのランドセルを長時間背負ったまま通学をすることによって起こる心と体の不調のことをいいます。
ランドセル症候群によって起こる症状
・筋肉痛
・肩こり
・腰痛
・頭痛
・通学が憂鬱
近年のランドセルは、A4フラットファイルサイズに対応した大容量ランドセルが主流になってきていることもあり、素材やメーカーにもよりますが、ランドセル自体が重いものや、お子さんの身体に合わないということがあります。
ランドセル症候群による症状は、一定数のお子さんが経験があるようで、ランドセルが重いことによる身体的な異常だけではなく、通学自体を嫌がるというお子さんもいるようです。
重いランドセルで猫背や背骨が曲がってしまうかも?
ランドセルの重さは平均で1,300g程度ありますが、一番荷物が多い日になると荷物の重さの平均は約6〜7kgも合わさって、11kgもなるということもあるようです。小学校1年生の平均体重が約21kgなので、体重の約3分の1以上重さの荷物を背負っていると考えると大人でも重いと感じてしまいますよね。
アメリカの小児科学科では、お子さんがランドセルを背負うときの適正の重さを「体重の10%を超えない方がいい」としており、標準体重が20〜25kgとされている小学校1〜2年生のお子さんの10%は2.5kg程度となります。
しかし、大手ランドセルメーカーのセイバンが行った調査では、通学時のランドセルは一週間のうち、ランドセルが最も重い日の荷物の重量は、平均で約4.7s、ランドセルの重さも含めると平均約6sのランドセルを背負って通学しているという調査結果がでており、実際には2.5kgを軽く超えているランドセルの重さは、お子さんの体に負荷がかかりすぎている可能性があります。
小学生の小さな体には筋肉がまだ十分にできておらず、荷物がたくさん入った重いランドセルを背負うと、荷物の重さによって後ろに引っ張られてしまい、バランスをとるために頭を前に倒すことで猫背になってしまいます。
また、背骨が前に曲がってしまう猫背ではなく、横に曲がってしまう側弯(そくわん)になってしまうと、肩こりや背中が痛くなる、腰が痛いなどの症状が慢性的に起こると言われています。
ランドセルの荷物を軽くする「置き勉」とは?
体の小さな小学生が背負うランドセルが重すぎることによって、身体にさまざまな不調を引き起こしてしまうことがあります。
そして、その問題を解決するために文部科学省が教材などを教室に置いていく「置き勉」を全国の学校に認めるように全国の学校に求める方針が固められました。
「置き勉」とは、登下校時の荷物を軽くするために必要な教材だけを持ち帰って、その他の教科書やノート、資料集などをすべて持ち帰らずに学校の机の中やロッカーに置いておくことをいいます。
これまでは、置き勉について文部科学省はあいまいな態度であったためほとんどの学校で置き勉は認められていませんでしたが、登下校時のあまりにも重い荷物に保護者たちの批判やマスコミなどでも取り上げられるようになってきて、ようやく2018年9月に文部科学省から「置き勉」自由化の通知が出されました。
文科省は「置き勉を一律に推奨するわけではないものの、現在の子どもの登下校時の荷物の重さの実態を考慮して、各学校で柔軟に対応してほしい」とのことですが、盗難やいたずらをされる可能性もあることから「置き勉」を禁止している学校もあったり、自由化されることによって起こる問題があったりなど、置き勉に対応できない小学校もまだまだ多いようです。
「置き勉」によるメリットとは?
小学校の授業では、教科書だけではなく、絵具、習字、ピアニカなどの特定の科目で使用する道具類などもあるため、学校へ荷物を置いておけることで荷物の重さが減るため、バランスを崩して路上で転んでしまうということも減ります。
また、通学のときの荷物の重さが軽減されるということだけではなく、忘れ物を防止することができます。
毎日たくさんの荷物を持ち帰ることによって忘れ物があると生徒どうしで勉強道具の貸し借りをすることがあり、貸したものが返ってこなかったり、絵具などの場合大量に使われて返ってきたりなど、置き勉をすることで忘れ物が減ることで、このようなトラブルが起こりにくくなります。
しかし、学校へ持っていくという忘れ物が減る一方で、自宅での宿題や予習・復習に使用するために必要なものを学校に置き忘れてしまうということがあるため、意識して忘れないようにする対策が必要になります。
重すぎるランドセル問題!小学生が考案した「さんぽセル」とは?
多くの小学生の悩みと言える「重すぎるランドセル問題」に現役の小学生がなんとかしようと、栃木県在住の現役小学生6人のアイデアを、「悟空のきもち THE LABO」が協力して商品化されたのが「さんぽセル」です。
教科書や学習道具をランドセルに詰めて毎日持ち帰ることによって起こる、肩こりや腰痛などの身体的症状、また通学を苦痛に感じる精神的症状など、お子さんの心や身体に不調が起きてしまう「ランドセル症候群」に悩むお子さんが増えています。
さんぽセルは、現在使用しているランドセルに装着することで、キャリーケースのように重いランドセルを運ぶことができ、4月に販売開始すると約3000件の注文が殺到発売し、数か月待ちの人気商品となりました。
さんぽセルはアルミ製のフレームで2本のスティックの先にキャスターが付いた商品で、現在使用しているランドセルに装着することで、キャリーバッグのように手で引くことができ、体感荷重を約9割軽減することができます。
しかし、このさんぽセルがニュースで取り上げられたことで、インターネット上で「みんな我慢したんだから重くても背負うべき」など、なかには批判する大人がおり、これに対する小学生の的確すぎる反論も話題になりました。
よくよく考えてみれば、主婦の方が買い物に行くときに使用する「ショッピングキャリーバッグ」や、出張や旅行などでも使用する「スーツケース」など、大人もしっかりと重い荷物をキャリーにつけて運んでいます。
もちろん、昔から使用されているランドセルが現在も使用されているということは、お子さんの安全性などが考えられている機能性が搭載されているからこそなので、通学時にさんぽセルを使用するのか、ランドセルを背負うのかは、それぞれの家庭で話し合いをしてみるといいのではないでしょうか。
軽くて背負いやすい荷物がたくさん入るランドセルがおすすめ
最近では大手メーカーが販売している「軽い・コンパクト・大容量」で1,000g以下の最軽量モデルが登場しています。
ランドセル自体が軽くてコンパクトというだけではなく、荷物をたくさん収納することができて、お子さんの体に負担がかからないように、ランドセルの重さを軽く感じることができる工夫もされているランドセルがたくさんあります。
ここでは、小学校低学年の小さい体のお子さんのために軽いランドセルで負担を少しでも減らしてあげたいという方におすすめのメーカーの人気モデルを紹介しますので、ランドセルを選ぶときの参考にしてみてください!
「スゴ軽」は、1リットルの牛乳パックの重さよりも軽い約990gのセイバン最軽量モデルのランドセルで、『とにかく軽いランドセルが欲しい』というお客さまの声に応える形で、セイバン独自製造構造(特許取得中)のランドセルが作られました。
へりの無いコンパクト構造でへりの素材分の重量を軽くする一方で、一般的にコンパクト構造での課題となる、軽いからこその素材や品質といった6年間の耐久性についても研究が重ねられ、「丈夫さを兼ね備えた軽量モデル」が実現しました。
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セイバン「天使のはね」ランドセルの特徴・口コミはこちら
スゴ軽 エアー
価格 | 60,500円(税込) |
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サイズ |
A4フラットファイル収納サイズ 横幅 25cm×高さ 32cm×マチ幅 13cm |
カラー | 全4色 |
主素材 | クラリーノ エフ「レインガード Fa」 |
重量 | 約990g |
ふわりぃランドセルの最軽量ランドセルは、お子様の負担にならない軽く背負える工夫がいっぱいです。
ランドセルのフチをカットしてスッキリさせた分、丈夫さと容量はそのままで約50g軽量化しました。中でも「ぴったりふわりぃ」は、ふわりぃ最軽量の約930gと驚きの軽さです。
ふわりぃ 公式ページはこちら
ふわりぃランドセルの特徴・口コミはこちら
ぴったりふわりぃ
価格 | WEB価格:54,450円(税込) |
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サイズ |
A4フラットファイル・タブレット収納対応サイズ 横幅 23.5cm×高さ 30.5cm×マチ幅 12cm |
カラー | 【女の子】全2色 【男の子】全2色 |
主素材 | クラリーノ エフ |
重量 | 約930g |
ぴったりふわりぃ【女の子】の詳細はこちら
ぴったりふわりぃ【男の子】の詳細はこちら
マイフレンド
価格 | WEB価格:39,420円(税込) |
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サイズ |
A4フラットファイル・タブレット収納対応サイズ 横幅 23.5cm×高さ 30.5cm×マチ幅 12.5cm |
カラー | 【女の子】全4色 【男の子】全2色 |
主素材 | クラリーノ エフ |
重量 | 約980g |
マイフレンド【女の子】の詳細はこちら
マイフレンド【男の子】の詳細はこちら
グランコンパクト
価格 | WEB価格:51,480円(税込) |
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サイズ |
A4フラットファイル・タブレット収納対応サイズ 横幅 23.5cm×高さ 30.5cm×マチ幅 13cm |
カラー | 【女の子】全5色 【男の子】全5色 |
主素材 | クラリーノ エフ |
重量 | 約990g |
グランコンパクト【女の子】の詳細はこちら
グランコンパクト【男の子】の詳細はこちら
業界初の定番色からトレンドカラーまで24色の豊富なバリエーションがそろっている「はなまるランドセル24」は、たっぷり入る大マチ12cmに背あてのヘリをカットした「へりなし」で、こだわりの軽さを実現した約980gの超軽量ランドセルです。
お子さんの体の負担を軽減しつつ、6年間を自分のお気に入りのカラーで楽しむことができます。
イオン 公式ページはこちら
イオンランドセルの特徴・口コミはこちら
はなまるランドセル24
価格 | 30,800円(税込) |
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サイズ |
A4フラットファイル収納対応サイズ 横幅 23.5cm×高さ 30.5cm×マチ幅 12cm |
カラー | 全24色 |
主素材 | クラリーノ エフ |
重量 | 約980g |